判例情報・コラム

箕輪法律事務所の弁護士は、facebookを利用して定期的に情報を発信していますが、facebookに記載したものは記事を追加していくと後から来られた方には目に触れなくなってしまいます。投稿した記事の中には、多少時間が経っても読んでいただきたいものもありますので、それをこのページに転載することにしました。

箕輪正美 伊藤慶太 澤嶋 葉 土肥 衆

コラム

法の支配と法治主義

 法の支配と法治主義とは別の考え方だとされますが、世の中ではあまりその違いを意識して二つの言葉が使われることはないように思います。法治主義のもとでは、ある法律が仮に悪法であったとしても、国会で民主的な手続きを経た上で制定されたものであれば、それによって国が治まるかぎり、是とされることになります。
 成文憲法を持たない慣習法の国イギリスでは、国会の制定した法律であっても長い歴史を経て形成されたより優位な慣習法によってその効力が否定されることが認められてきました。法の優位、司法の優越、そして法の支配という概念です。   我が国においては、法律の規定がない分野で日々起きる新たな問題に司法が自信と信念をもって積極的に関与し、判断を示すことが少ないように思われます。
 地裁の民事事件が年々減少傾向にあるのは、この事実と無縁でないことを法律実務家は銘記する必要があります。(2016.07.22:箕輪)

天皇の生前退位

天皇の生前退位の是非が論議の対象になっています。「天皇は続くことと祈るという聖なる役割に意味があり、それ以外は天皇の役割ではない」という見解、あるいは、「天皇の第一の仕事は国のため国民のためにお祈りすること」という見解には、深い知恵を感じるように思います。明治の元勲が皇室典範をどのような考えから創ったのか、そこに思いをいたし学ぶことも重要なことではないでしょうか。 (2016.12.01:箕輪)

当事務所の扁額の書「万法帰一」

 当事務所の扁額の書「万法帰一」は、私の書道の先生である内山輝雲さんからいただいたものです。
この作品は内山さんの師匠である故神野渓雲先生が書かれたもので、力強い筆の運びはいつ見ても存在感があり、気に入っています。 禅語で、世の中全てのものの根源は一つであるということを言っており、生き方、ものの考え方を教えてくれているように思います。 (2017.03.22:箕輪)

人工知能(AI)を利用した自動運転下での事故時の責任について

 人工知能(AI)を利用した自動運転技術の進展は著しく、衝突被害軽減ブレーキはもとより、アクセルやステアリング等多くの操作を自動で行うシステムを搭載した車種が既に実用化されています。  交通事故の大半はドライバーの運転ミスに起因するものであると言われており、自動運転技術により、システムがドライバーの運転をサポートしたり、ドライバーに代わって自動車をコントロールしたりすることとなるため、交通事故数の低減につながると考えられます。また、渋滞は、ドライバーによる不適切な車間距離の維持や加減速が要因の一つと言われており、自動運転技術の進展によりシステムが安全な車間距離の維持及び適切な速度管理を行うことで渋滞緩和の効果も見込まれます。
 政府は、2020年を目途に準自動走行システム(加速・操舵・制動のすべてをシステムが行い、システムが要請したときのみドライバーが対応する状態)、2025年を目途に完全自動走行システム(加速・操舵・制動をすべてシステムが行い、ドライバーが全く関与しない状態)の市場化が可能となるよう、協調領域に係る研究開発を進めることを目標としていますが、これまで人が行ってきた自動車のコントロールをシステムに依存する状況下で事故が生じた場合、法的責任関係が複雑化する可能性が指摘されています。
 特に、完全自動運転のもとで発生した事故において、自動車損害賠償保障法(自賠法)上の「運転者」が存在するのか、あるいは「運転者」に注意義務違反があるのか、といった問題や、自動運転システムを搭載した車両のメーカー・販売者の責任の有無などが大きな議論の対象となっており、今後の議論状況が注目されます。 (2017.01.25:宮田)

判例・

 
未曾有の津波について予見可能性を肯定した画期的な判決


東日本大震災による福島第一原発事故で群馬県に避難した住民が、国と東京電力を相手に損害賠償を求めた裁判について、3月17日に判決があり、裁判所が国と東京電力の責任を認めたと報道されています。
報道によると、判決は、国は津波の到来を予見することができ、東京電力に対策を取らせれば事故を防ぐことが可能であったと指摘し、東京電力も津波の到来を実際に予見していたと判断したとのことです。
国と東京電力に過失が認められるかという点が大きな争点だったようですが、一般に予見可能性の立証は困難であることが多く、本判決は未曾有の津波について予見可能性を肯定した画期的な判決ではないでしょうか。(2017.03.17:伊藤)
 
育児介護休業法施行


昨年3月に改正された育児介護休業法が今年の1月1日から施行されました。 介護については、介護休業が最大3回まで分けて取得可能となる、1日単位でしか取得できなかった介護休暇が半日単位で取得可能となる、残業の免除が受けられる制度が新設される等の改正があり、育児については、看護休暇が半日単位で取得可能となるほか、有期契約労働者の育児休業の取得要件として改正前は子が一定の年齢に達するまでの間に「雇用継続の見込みがあること」が必要とされていましたが、改正後は「雇用契約がなくなることが明らかでないこと」が要件とされ、雇用が継続するか不明な場合にも取得が可能となる等改正点は多岐にわたっています。
また、マタハラ等の防止措置を講じることを事業者に義務づける規定が新設されています。
今回の法改正が介護離職問題、家事と育児との両立にどの程度効果をもたらすか、今後の動向が注目されます。
(2017.03.08:澤嶋)
 
個人情報保護法改正

個人情報保護法が改正され、平成29年春頃に施行される予定となっています。
いわゆる5000件要件が撤廃されることになり、個人情報取扱事業者として新たに規制を受けることになる事業者が多く存在するものと思われます。
弁護士としては、刑事事件等のプライバシー性が高い情報を扱うことが多いため、要配慮個人情報の取り扱いに注意が必要となります。 また、個人データの第三者提供に関する記録・確認義務等、事業者にとって重要な改正が行われており、個人情報保護委員会ガイドライン等を参照しながら施行に向けて体制の整備を進める必要があります。(2016.12.07:伊藤)
 
簡易裁判所における交通損害賠償訴訟事件の審理・判決に関する研究

近年、簡易裁判所における交通事故(物損事故)訴訟の件数が増加しており、審理期間も長期化する傾向にあることから、簡易迅速な審理・判決を実現するため、最高裁が審理・判決の在り方を研究し、その成果として「簡易裁判所における交通損害賠償訴訟事件の審理・判決に関する研究」が刊行されました。
迅速に紛争を解決するために審理モデルを作成することは有用であると思われますが、一方で、審理がパターン化されてしまい、事案に即した解決が困難になることが危惧されます。
今後、簡易裁判所における交通事故訴訟がどのように運用されていくのか注目されます。(2017.02.17:伊藤)
 
預貯金の遺産分割に関する判例変更

 最高裁は、平成28年12月19日、預貯金の遺産分割に関する従来の判例を変更する決定を下しました。
 預貯金については、従前、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されて各共同相続人の単独債権となり、共有関係に立つものではないとする最高裁判例が存在したため、家庭裁判所の実務上は、原則として遺産分割の対象とせず、相続人全員の同意がある場合に限り遺産分割の対象とされてきました。
 今後は、遺産分割調停や審判においても預貯金が遺産分割の対象として扱われることになり、分割方法の選択の幅が広がりますが、銀行が各相続人による法定相続分のみの払戻に応じようとしなくなることも予想されます。(2017.01.20:伊藤)
 
養育費・婚姻費用に関する日弁連の提言

2016年11月15日に、日弁連が養育費・婚姻費用の新しい簡易な算定方式・算定表に関する提言を出しました。
実務上は、平成15年に東京・大阪養育費等研究会が提案した簡易算定方式・簡易算定表が広く利用されていますが、従来の基準により算定される養育費等は、税制の変更等が反映されていない、住居関係費が特別経費として当然に一律控除されている等の問題により、不相当に低額であるという批判がなされていました。
新算定方式においては、生活費を実態に沿って細かく算定できるよう子の年齢による区分が従来より細かくなっており、従来特別経費として総収入から控除されていた住居関係費等を生活費として取り扱うこと等により、算定される養育費の額が従来より増加することになります。
新算定表が実務上広く採用されるかについては現時点ではまだわかりませんが、養育費を請求する側であれば、積極的に使用していくべきだと思います。(2016.12.22:澤嶋)

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