弁護士紹介

判例情報・コラム

弁護士箕輪

プロフィール

経歴
千葉県出身
昭和44年 県立千葉高等学校卒業
昭和49年 早稲田大学法学部卒業
昭和53年 司法試験合格
昭和54年 司法研修所入所
昭和56年 弁護士登録
【五十嵐法律事務所(有楽町)入所】
昭和62年 箕輪法律事務所開設
所属
東京弁護士会
役職等
平成10年(〜13年)司法研修所教官(刑事弁護)
平成15年 東京弁護士会副会長
平成18年〜平成27年 筑波大学法科大学院 客員教授
平成20年 日本弁護士連合会理事
趣味
ゴルフ / 読書 / ガーデニング
モットー
依頼者のためにベストを尽くすこと。そして、日本の社会に、真の意味の法の支配が、少しでも広く行き渡るよう草の根になること。
遺産相続の解決事例
経営者である父親が亡くなり、家業継続のために長男が求める法定相続分を超える遺産分割について調停手続となった事例
状況
 被相続人である父親は、自ら事業を興し堅実な経営を行い亡くなった時にはかなり多くの資産を残しました。4人の子供達には十分な教育を受けさせ、子供たちも父親の期待に応えてそれぞれ一流の大学を出て社会人になりました。父親が健在の時は、家業を継いだ長男、銀行に勤める次男、長女ならびに次女もそれぞれ医師と結婚し、盆暮れにはそれぞれの家族を伴って実家に集まる仲のいい4人兄弟でした。

 父親は、70台の前半で現役の社長でしたが、癌になって発見から半年で死亡しました。故人は相続のことも考えて、将来の会社の承継者として亡くなる3ヶ月前に長男の上の男の子を養子に入れましたが、他の兄弟に相談もなく、遺言書の作成もありませんでした。

  会社の顧問税理士が、相続税の申告手続きの関係で分割方法の相談を受け、遺産分割協議の調整を試みましたが、家業の部分で借入金もあったことで長男が事業継続のために法定相続分を上回る取り分となる分割案を提示したところ、父親と孫の養子縁組のことを知らされていなかったこともあり、次女が反対をして分割協議が暗礁に乗り上げてしまいました。
対応と結果
 長男の依頼を受け、他の兄弟に遺産分割協議の申し入れをしましたが、話し合いに応じる様子が全くなかったため、家庭裁判所に調停を申し立てました。

 調停手続きにおいて、当方から下記の分割案を提示したところ、次女は全ての相続財産について法定相続を求めており、数回期日をかさねましたが話し合いの進展はありませんでした。
  ・会社の事務所や工場などの資産は長男が相続する
  ・同時に故人の残した設備投資関連の数億円の借り入れは、全て長男が承継する
  ・相手方の三人の兄弟は残りの不動産と数億円の金融資産を法定相続分で分ける

  次女は、養子縁組により自分の法定相続分が減ったことも原因していたと思われますが、突如養子縁組の無効確認の裁判を提起しました。調停手続きは、相続人の範囲が争点として加わったため、そのままでは進行しないことからやむを得ず一旦取り下げることになりました。

  養子縁組無効確認の裁判は、一審で養子縁組有効の判断が示され、次女が控訴しましたが、高等裁判所の判断も同様でした。 養子縁組の有効が確定した段階で再度遺産分割調停を申し立てすることになりました。 その後、何回か期日を重ね、ほぼ当方の主張が反映された遺産分割協議が成立し、家業を継いだ長男とその息子が会社資産を相続することになりました。
箕輪 正美弁護士からのコメント

 今回のケースでは、円滑な相続のためにお伝えしたいポイントが2つあります。

  一つは遺言書の作成です。
  経営者であった父親も病気の進行が早く時間がなかったこともあったのでしょうが、相続にあたって「家族に意志を伝えること」、ならびに「遺言書を作成すること」という相続の基本ができなかったことで、結果的に仲の良かった家族に争いの種を残すことになってしまいました。遺産相続によって、家族の仲を引き裂くことになり大変残念なケースでした。

  もう一つは、債務の問題です。
  被相続人の債務は、遺産分割調停や審判手続きの中で評価する(積極)財産としては、考慮されないのが原則ですが、親の借り入れを誰が支払うかは、法定相続人全員が大きな利害を持つことなので、債務を承継する相続人に関してはその取得財産の評価から債務額を差し引かれた分が正味の相続額となることを理解してもらい、その分を上乗せすることを了解するよう、知恵を尽くして他の相続人に働きかけることが重要です。
不動産の解決事例
テナントとして入っていた漫画喫茶店の経営会社が、家賃未納のまま倒産してしまった。
状況
 相談者は、駅前にビルを所有し一つのフロアーを家賃60万円で漫画喫茶に貸していたところ、漫画喫茶の経営会社の代理人弁護士から同社が債務超過で倒産したため会社を整理するので、同社に対して債権があれば届け出て欲しいとの連絡を受けました。同社は、ここ半年ほど家賃の支払いが、滞りがちで1ヶ月分は未納のままでした。
  人に聞くと明け渡しになるのに半年ぐらいはかかるということで、もしそのようなことになったら、部屋の原状回復費用も含めて4、500万円の損害を被ることになるので、なんとかしたいということでした。
対応と結果
 敷金として400万円の預け入れがあったので、家賃や原状回復のための工事費は敷金でカバーされることになります。テナントとしても早く立ち退けば、敷金の余剰分は返金が受けられ、明け渡しが一日でも早いことは、賃貸人、テナント共通の利益であることから、双方の弁護士で連絡を密にして、倒産から1ヶ月後に明け渡しを完了させることが出来ました。
  その結果、相談者は1ヶ月分の未納家賃と、賃貸借契約上違約金としての2ヶ月分の家賃を、敷金から差し引いて受け取り、原状回復費用を差し引いた残金は、テナントに返還されることになりました。
箕輪 正美弁護士からのコメント

 本件は、テナント側が、法的な破産手続きを取らずに任意整理による清算方法とったため、当事者でスケジュールを設定して手続きを早めることが出来たので、敷金の戻り分をインセンティブに先方の弁護士に積極的に対応してもらえるようにもっていったことが一つのポイントでした。

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