遺産相続:遺言の有効性が争われた事例
2020.11.19解決事例
依頼主 50代 男性
相談前
相談者の父親が、相談者に全財産を相続させる旨の公正証書遺言を残して亡くなった後、相談者の兄が、父親は認知症で遺言をする能力がなかったと主張して、遺言が無効であることの確認を求める裁判を起こしてきました。
相談後
父親の遺言能力に問題がないことを、裁判例や証拠を踏まえて丁寧に主張した結果、裁判所から遺言が有効であるという心証が示され、遺言の有効を前提に、和解の話し合いがもたれることになりました。
その結果、相談者の兄の遺留分を考慮して、遺留分に相当する金銭を和解金(代償金)として支払う内容の遺産分割の合意をすることが出来ました。
弁護士からのコメント
遺言書を作成することは、遺産相続を巡る争いを予防する有効な手段ではありますが、遺言をすることのできる能力の有無を争われた場合には、その能力があることを裏付ける事実関係を詳細に主張し、証拠を提出しなければなりません。
具体的にどのような事実を主張し、どのような証拠を提出すべきかは、事案に応じて異なります。
このような場合は、まず弁護士への相談を検討すべきケースだといえます。